2026.07.29
【2026年最新】住宅ローン控除はどう変わる?
マイホーム購入時に大きな節税効果をもたらす「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」。2026年度(令和8年度)税制改正により、この制度が5年延長されるとともに、いくつかの重要な変更が加えられました。特に注目したいのが、中古住宅を対象とした優遇の拡充です。今回は、2026年以降の住宅ローン控除について、変更点をわかりやすく整理します。
住宅ローン控除の基本
住宅ローン控除は、年末時点の住宅ローン残高に応じて、所得税や住民税から一定額が控除される制度です。控除率は年末残高の0.7%で、今回の改正でもこの水準は維持されています。
控除額を計算するもとになる「借入限度額」は、住宅の種類や省エネ性能、世帯属性(子育て世帯かどうかなど)によって異なります。借入限度額が高いほど、同じ0.7%でも控除される金額の上限が大きくなるため、住宅選びの際は控除期間だけでなく、この借入限度額もあわせて確認しておくと安心です。
適用期限が2030年まで延長
これまで令和7年(2025年)末で終了する予定だった住宅ローン控除ですが、今回の改正で適用期限が2030年(令和12年)12月31日まで5年間延長されることになりました。2026年以降に住宅を購入・入居する方も、引き続き制度を利用できます。
中古住宅の優遇が大幅拡充
今回の改正で最も大きな変更点が、省エネ性能の高い中古住宅に対する優遇の拡充です。これまで中古住宅の控除期間は原則10年間でしたが、省エネ基準に適合する中古住宅については、新築と同じ13年間に延長されます。あわせて対象となる借入限度額も見直され、より多くの控除を受けられる可能性が広がりました。
「相続した実家をリフォームして住みたい」「新築より中古を購入してリノベーションしたい」と考えている方にとっては、これまで以上にメリットの大きい制度になったといえるでしょう。
住宅区分別・控除期間の目安
控除期間は、住宅の区分によって次のように整理できます。
- 省エネ基準適合の中古住宅:10年 → 2026年以降は13年に延長
- 省エネ基準を満たさない中古住宅:10年のまま変更なし
- 省エネ基準適合の新築住宅:13年のまま変更なし
- 省エネ基準を満たさない新築住宅:引き続き対象外
同じ「中古住宅」でも、省エネ性能によって受けられる控除期間が3年も変わる点がポイントです。購入前に、対象物件が省エネ基準に適合しているかどうかを確認しておくことが重要になります。
床面積要件も緩和
対象となる住宅の床面積要件も、原則50㎡以上から40㎡以上へと緩和されます。これにより、コンパクトな中古マンションなども対象に含まれやすくなり、単身者や二人暮らし世帯の選択肢も広がります。
新築住宅は要注意なポイントも
一方、新築住宅については今後、条件が厳しくなる部分もあります。2028年(令和10年)以降は、省エネ基準を満たさない新築住宅は原則として控除の対象外となり、災害リスクの高い区域に建てられた新築住宅も対象外となる予定です。新築を検討している方は、住宅の性能や立地についてより慎重な確認が必要になります。
こんな方は特に恩恵が大きい
たとえば、親から相続した築古の実家を「取り壊さずにリフォームして住みたい」という方の場合、対象となる中古住宅が省エネ基準に適合していれば、控除期間が13年に延び、住宅ローンの負担軽減効果も大きくなります。同様に、新築ではなく中古を購入してリノベーションを検討している方にとっても、今回の改正はプラスに働くケースが多いといえます。
申請時の注意点
住宅ローン控除を受けるには、入居した年の翌年に確定申告を行う必要があります(給与所得者は2年目以降、年末調整での手続きが可能です)。中古住宅で省エネ基準の優遇を受ける場合は、住宅性能を証明する書類(住宅性能証明書など)の準備が必要になるため、契約前に不動産会社や施工会社に確認しておくと安心です。
資金援助を受ける方は贈与税の非課税措置もチェック
なお、親や祖父母から住宅取得資金の援助を受ける予定がある方は、住宅ローン控除とは別に「住宅取得等資金の贈与税非課税措置」も2026年12月31日まで延長されています。一定額まで贈与税がかからない制度で、住宅ローン控除と併用できるため、資金計画を立てる際にはあわせて検討することをおすすめします。
まとめ
2026年度の税制改正により、住宅ローン控除は「中古住宅・省エネ住宅を後押しする制度」へと性格を強めています。特に相続した住宅のリフォームや、中古住宅の購入を検討している方にとっては見逃せない改正内容です。