2026.06.17
フラット35の金利が初の3%超え|上昇した理由と今後の見通し
フラット35の金利が3%を超えた背景
住宅金融支援機構は2026年6月1日、フラット35の適用金利を発表しました。返済期間21〜35年・融資率9割以下の最低金利は3.21%で、前月比+0.50ポイントの上昇です。この上げ幅は過去最大となりました。 直近3か月の推移を見ると、急ピッチの上昇が分かります。2026年4月が2.39%、5月が2.71%、そして6月が3.21%です。わずか2か月で0.82ポイントも上がりました。長期金利の上昇が最大の要因
フラット35の金利は、10年物国債の利回り(長期金利)と強く連動します。2026年5月中旬には長期金利が一時2.8%に達し、約29年半ぶりの高水準を記録しました。中東情勢の混乱による原油高、インフレ圧力、財政出動への懸念が重なったことが主な理由です。住宅金融支援機構の「逆ザヤ」解消
フラット35の原資となる機構債の利回りが貸出金利を上回る「逆ザヤ」状態が続いていました。2026年6月時点の機構債表面利率は3.38%に対し、フラット35は3.21%です。この逆ザヤを解消するため、機構は市場連動型の金利設定に転じています。金利上昇局面で知っておくべき3つのポイント
変動金利との差は2%以上に拡大
2026年6月時点で、主要銀行の変動金利は0.9〜1.1%台が中心です。フラット35との金利差は2%以上に拡大しました。変動金利が今後2%以上上昇し、それが35年間続く場合に限り、固定金利が有利になる計算です。 ただし、変動金利にも上昇リスクがあります。日銀は利上げスタンスを維持しており、2026年内にさらに追加利上げがある可能性も指摘されています。「子育てプラス」で金利引き下げが可能
フラット35には「子育てプラス」という金利優遇制度があります。子育て世帯や若年夫婦世帯が対象で、子どもの人数に応じて当初5年間の金利が引き下げられます。- 若年夫婦または子ども1人:当初5年間 年▲0.25%
- 子ども2人:当初5年間 年▲0.50%
- 子ども3人:当初5年間 年▲0.75%
融資率と返済期間で金利が変わる
2026年6月時点のフラット35の金利は、条件によって異なります。返済期間20年以下(フラット20)の場合、融資率9割以下で2.89%です。頭金を多く用意し、返済期間を短くするほど金利は低くなります。フラット35の金利上昇で注意すべきこと
金利上昇局面では「もう少し待てば下がるかもしれない」と考えがちです。しかし、フラット35は融資実行時の金利が適用されるため、待っている間にさらに上昇するリスクがあります。 また、物件価格の高騰と金利上昇のダブルパンチで、借入可能額が大幅に減少するケースもあります。返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)を事前に確認し、無理のない資金計画を立てることが重要です。フラット35の金利に関するよくある質問
今後さらに金利は上がりますか?
将来の金利を断定はできません。ただし、長期金利が高水準で推移する限り、フラット35の金利も上昇圧力を受け続けます。「3%が上限」と考えるのは時期尚早です。変動金利とどちらを選ぶべきですか?
正解は個人の状況によって異なります。金利変動リスクを取りたくない方にはフラット35、低金利の恩恵を受けつつリスクを許容できる方には変動金利が向いています。すでにフラット35で借りている場合、影響はありますか?
フラット35は全期間固定金利です。すでに借り入れ済みの方は、契約時の金利が完済まで適用されるため、今回の金利上昇の影響は受けません。まとめ
フラット35の金利上昇について、重要ポイントを整理します。- 2026年6月のフラット35最低金利は3.21%で、現行制度初の3%超え
- 長期金利の上昇と機構の逆ザヤ解消が主な要因
- 変動金利との差は2%以上に拡大し、金利タイプの選択が重要に
- 子育てプラスなどの金利引き下げ制度の活用を検討する
- 返済負担率を踏まえた無理のない資金計画が不可欠
※本記事の情報は2026年6月時点のものです。金利は毎月変動するため、最新の適用金利は住宅金融支援機構の公式サイトでご確認ください。